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スタッフブログ 2017年08月20日
こんにちは、今日はデンタルケアのお話です。
飼い主の皆さんは、ご飯の後、寝る前に歯磨きをしますよね。
では、愛犬、愛猫さんの歯磨きはどうですか?
きちんと歯磨きをしている方の方が少ないのではないでしょうか。
野生の動物は歯磨きをしていないのだから、犬や猫だって必要ないと思っていませんか?
でも犬も猫も野生動物ではありません。
人間と共存し、食べるものも変わっているので歯垢、歯石が付着し歯肉炎や歯周炎を起こします。
早期の歯肉炎の時点で適切なケアを行えば治療することも可能ですが、歯周炎を起こしてしまうと歯が抜けてしまったり、出血することもあります。
犬では歯周病が進行すると口と鼻の間が貫通してしまい潰瘍が起こることもあります。
ひどい場合には顎の骨折をすることもあります。
また、細菌が血流に入り込み心臓病、腎臓病を悪化させる可能性もあります。
単純に歯が汚ければ口臭もしますし、炎症が起きれば本人も苦痛です。
日ごろからケアしてあげましょう。
では、付いてしまった歯石はどうすればいいのか・・・
麻酔をかけてスケーリングをするしかありません。
歯磨きやデンタルガムを使っても歯石はなくなりません。
では、スケーリングってどんなことをするのか・・・おおまかな手順説明です。
①術前検査・・・まずは麻酔をかけられるかどうかの検査です。
血液検査(7500円~)、胸部レントゲン(4000円~)、高齢の場合は超音波検査(5000円)をすることもあります。
また、抜歯が必要な場合は、その際に止血をする機能が体にきちんとあるかどうかの凝固検査(4000円)も行います。
②予約・・・検査が問題なければ予約をしていただき、日帰りで麻酔処置をします。処置中に吐いたりすると誤嚥をして危険なので前日の夜8時以降は絶食絶水をしていただきます。
ご自宅での管理が難しければお預かりすることも可能ですのでご相談ください。
③麻酔・・・お昼休みの時間帯に麻酔をかけて歯石を取ります。
まずは口の中を確認します。場合により歯科用のレントゲンで確認することもあります。
そして歯垢や歯石を除去します(超音波スケーリング)。
次に根面の歯石や細菌、その他の代謝産物が入り込んだ病的セメント質や象牙質を除去して根面を滑らかにします(ルートプレーニング)。
スケーリングをすると根面に小さな傷がつき、汚れが付着しやすくなるのでそれを予防します。
さらに小さな傷をなくすために研磨剤を使って歯面を研磨します。
粒子が荒いものと細かいものを使用します(ポリッシング)。
最後によく洗浄して必要に応じて歯科用の抗生剤軟膏を塗布して終了です。
④自宅でのケア・・・抜歯をしたり、炎症がひどくなければご翌日から自宅でケアを始めましょう。
痛みがあるうちに無理に歯磨きをすると歯磨きが嫌いな子になってしまいます。
そのようなときはジェルを塗るだけ、飲み水に垂らすタイプのデンタルケア用品を使うなどしましょう。
様々なデンタル用品がありますのでご相談ください。
市販のデンタルガムは硬すぎたり柔らかすぎたりして効果のないもの、逆に歯を傷つけてしまうものもあります。
獣医師推奨のデンタルガムをご利用ください。
⑤定期検診・・・処置をした後も歯磨きの効果を確認するためにも時々見せてくださいね(^^♪
では、実際に先日スケーリングをしたチワワのチッチちゃんのお写真です。
処置前
犬歯にも臼歯にも歯石がしっかりついています。
処置後・・・
とってもきれいになりました。
デンタルジェルとガムで自宅ケアを頑張っています。
歯がピカピカになってお母さんも喜んでくれました。
チッチ、よく頑張りました!!
我が子のデンタルケア、どうしたらいいのか分からないという方、まずは診察にいらしてください。
歯垢が付きづらい構造になっているフードもあるので、普段のご飯を変えるだけ!!ということもできます。
まずはご相談ください。
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